子どもの予防接種（ポリオ）の２次感染で、父親が車イスの身体になる。
ある日、そんな想像も出来ないような原因で、突然、障害を負う身体になりました。
想像してみてください。
もし、あなたが、車イスの身体になったとしたら・・・
健康な人が障害を負うと、それを受け入れるまでに、３年くらいかかると言われます。
私は、それを３秒で受け入れました。
なぜなら、死ぬことに比べたら、どうってことないと思えたからです。
また、医者には、一生車イスと宣告されています。
ですから、歩くことはもちろん、立つことさえできません。
しかし、医者にムリと言われたことに挑戦する氣持ちが、芽生えました。
まるで、赤ん坊が独り立ちしていこうとするかのように。
その結果、身体機能が、回復へと向かいだしたのです。
車イスの身体になってしまった原因は、予防接種のワクチンです。
それなのに、行政責任は皆無の状態だったのです。
救済措置なんて、どこを探してもありませんでした。
ですから、国に、喧嘩をふっかけることにしたのです。
障害年金も請求してみました。
その結果は、「お前は、立っている！」というものでした。
何と申しましょうか、開いた口がふさがらないとは、正にこの事でした。
次々と降りかかってくる試練といってもいいでしょう。
それらに、立ち向かっていくうち、自分が変わっていったのです。
自分の人生は、自分のものなのだという、強い認識を持てるようになったわけです。
もし、自分に、何か不都合なことがあるのなら、声を出す必要があります。
何らかの行動を起こさねば、事態は何も変わりません。
きっと分かってもらえると、思っているだけでは、誰にも分かってなんかもらえません。
自分の未来を切り開けるのは、自分だけなのです。
何もせず、ただ、安定だけにぶら下がって生きていていいのだろうか？。
すっかり忘れていた、夢を求める姿勢がよみがえってきたのです。
そういう思いから、公務員を辞めることにしました。
なぜ、私が５８０万分の１の確率で、車イスの身体にならなければならなかったのか？
それは・・・・・
障害をひとつの個性としてとらえ、新たな人生のステージに立つために必要だったから。
そんな想いを、体験記としてまとめました。
